「痛いのは当たり前」だと思って「痛みの相談をしない」生活をされてきた選手が多いのかもしれません。女性専門出張整体あおば 青芭実穂さん
整体の仕事をされている青芭実穂(あおばみほ)さんのお話をご紹介します。整体師は身体のケアのスペシャリストです。肩こりからスポーツによる痛みまで幅広く対応しています。青芭さんは女子サッカーファン、そして、現在、複数の女子サッカー選手の施術を行っています。今回は、女子サッカーファンの整体師だから知っている、女子サッカー選手の身体のことを教えていただきました。
青芭さんは中学生時代に陸上競技部に所属。1年生で100Mハードル埼玉県代表としてジュニアオリンピックに出場。2年生では全国中学校駅伝競走大会で準優勝しました。高校入学後は、陸上競技で鍛えた足の速さを活かし、ソフトボール部でショート(遊撃手)、1番バッター、キャプテンを務めていました。
高校2年生に上がる春休みに、足を骨折し、約3か月間も練習できず、もちろん試合にも出られず、悔しい日々を過ごしました。そのとき、リハビリのために通っていた接骨院で「私もスポーツに関わる仕事がしたい、人の役に立ちたい」と思いました。
青芭さんは、今、家族・友人にも安心して紹介できる女性専門出張整体サービス『女性専門出張整体あおば』を展開しているます。
選手自身が自覚していない身体に溜まっているダメージ
青芭—練習時の捻挫、打撲はもちろんですが、内転筋の痛みや股関節に関する相談を受けることも多いですね。最初は、選手が、普通に肩こり腰痛の慢性的な症状を持っていることに驚きました。睡眠の質が悪いけれど自覚されていない人もいます。私は当初「アスリートの身体は特別」だと思っていました。でも、実際はそうではありませんでした。
私が、最初に女子サッカー選手に関わったときは、まだWEリーグがスタートしていなかったので、選手は企業で働きながら、なでしこリーグでプレーするのが当たり前でした。平日は仕事をし、土日に試合。忙しくて身体のケアをする時間がなかなかありませんでした。試合や練習での怪我だけではなく、デスクワークでの疲労から肩こり、腰痛を起こしている選手もいました。

提供:青芭実穂さん
—サッカーと仕事のダメージが身体に蓄積していたのですね。
青芭—本人たちはサッカーが楽しくてプレーしていたと思いますが「それで、よく試合に出場できるなあ」と感心するほどの症状でした。
—選手自身が自覚していない身体に溜まっているダメージについて、青芭さんがお話しされると、選手は驚かれたのではないでしょうか?
青芭—そうですね。説明すると驚かれたりしました。選手は意外と自分の身体のことを知らないのだと思いました。
自分の身体を大切にする意識を
—WEリーグが始まって、選手の生活が変わり、身体にも変化の兆しを感じられますか?
青芭—パフォーマンスを高めるための意識が変わったのだと思います。休める時間が増えて、選手がセルフケアできることは増えていると思います。プロ契約した選手は、デスクワークによる身体へのダメージがなくなりましたね。
—アスリートに気をつけてほしいことはありますか。
青芭—施術する私の立場としては、少しでも長く好きな競技やスポーツをやってほしいと思っています。だから、怪我を軽視しないでほしいとお伝えてしています。症状をお持ちのアスリートには、自分が受けている施術が何にどう良いのかも、興味を持って欲しいです。自分の身体に興味を向けてほしいですね。トップレベルの選手にはいないと思いますが、一般の方でスポーツを楽しんでいる方の中には「アップはするけれどクールダウンをしない」方もいます。身体が痛くても、楽しい方が勝つので練習やトレーニングをしてしまう方も多いですね。まず大前提としてどんな方でも自分の身体を大切にする意識を持っていただきたいです。

提供:青芭実穂さん
—痛める前に防ぐことが大切ですね。
青芭—当然のことですが、ほとんどのみなさんは、痛くなってから私にお願いされます。でも、痛くなってからの施術だと回復までに時間がかかります。怪我をしなくなると私たちは仕事がなくなりますが(笑)怪我はしない方が良いです。防げる怪我は、未然に防いでいただきたいと思っています。
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