柳下毅一郎の皆殺し映画通信
以前から親しい人相手にはちょこちょこ話したりもしていたのですが、WEBマガジンをはじめることにしました。
以前から考えていたのですが、なかなか手を動かさない性分が災いして、こんな時期にはじめることになりました。中途半端な時期で恐縮です。
中身は何をやるかというと、日本映画の新作レビュウです。御存じのように、ぼくは以前からダメ映画をつい見てしまう病気にかかっています。なんだこれ!?と思うような映画を見つけると、映画館に見に行かずにはいられないんですね。そこには我々凡俗の常識を超えた、新たなる超越の論理があるような気がしてしまうのです。今回はダメかもしれない。だが次こそきっと……次こそきっと……と見に行ってしまった映画が死屍累々。
そうやって見た映画の数々ですが、別に見たからと言ってどうするわけでもなく、もっぱら飲み屋の肥やしとなっていました。飲みながらたまたま隣りあった客に「実はこんな映画があって……」と説明するわけですが、「作ってるだろ!そんな映画があるわけない!」と誰にも信じてもらえない。しかしたまたま飲み屋で会った相手に話すだけではもったいなのではないか。やはりもっと広くこの驚きを伝えたい、それにはWEBマガジンだ!
そういうわけで、本当はお代をいただくようなものでもないのですが、凡人だけに目の前に何かぶらさがっていないとどうも仕事にならないのでした。あまりためにならないことしか載らないと思われますので、一部好事家にお勧めいたします。映画レビュウだけだとさすがに申し訳ないので、徐々に中身は増やしていくつもりです。どうかよろしくお引き立てのほど。
<柳下毅一郎の皆殺し映画通信 創刊のご挨拶より>